「 PC を起動したら長いビープ音が鳴るようになったけれど…」というヘルプ電話があったので、その対応をメモ。参考にした Web サイトは以下。
1. ビープ音
ビープ音は、ハードウェア異常を警告する。
ビープ音の鳴りかたは、 BIOS の種類によってことなる。メーカーや機種によってことなることもあるらしい。できたら、 PC に付属のマニュアルを参照すること。
長いビープ音は、ほとんどの場合、 CPU の過熱か DRAM (メインメモリ)の接続エラーを示すことが多い。
2. 対 応
CPU の過熱
CPU の過熱は、 CPU 冷却ファンが壊れて動作していないか、経年劣化や埃で冷却能力が落ちていることが多い。筐体を開けて、 CPU 冷却ファンに埃がたまっていないか確認し、たまっていればエアダスターでクリーニングする。ガンコな埃は、綿棒やつまようじなど軟らかくて電気を通さないもので、やさしくこすり落としてから、エアダスターをつかうとよい。
DRAM の接続エラー
DRAM (メインメモリ)の接点不良か、または DRAM 自体の不良であることが多い。 DRAM を取りはずして接点部分をエアダスターでクリーニングし、メインボードの DRAM 差し込み口もエアダスターで埃を吹き飛ばす。
今回の手順
- キーボード・マウス・モニタなどの各種機器をはずす
- 筐体から電源ケーブルを抜く。電源の ON/OFF スイッチがあるときは、念のために OFF にする
- 筐体を開ける
- CPU 冷却ファンの埃を取り除く
- DRAM をクリーニングする
- DRAM を取り外して、接点部分をクリーニングする
- DRAM の差し込み口をクリーニングする
- DRAM を差し込む
- 筐体を組み立てて、キーボード・マウス・モニタを接続する
- 電源を接続し、 PC を起動して異常がないか確認する
3. まとめ
今回は幸いにして、以上の手順で正常に起動するようになった。
筐体を開けてメインボードをさわるときは、静電気に気をつけよう。作業のまえに金属にさわって放電しておくこと。また、静電気がたまりやすい服装で作業しないこと。できるなら、作業中も片手を金属( PC の筐体など)に触れておくとよいと思う。
今回の原因は、 CPU 冷却ファンの不良か DRAM の接触不良のようだ。電話と SMS での対応だったので詳細は不明だけれど、筐体内の埃を掃除して DRAM を抜き差ししたら復旧した。
ビープ音が鳴るのは、 BIOS が以下のどれかになんらかの異常を検知したとき。
- CPU
- DRAM (メインメモリ)
- メインボード(マザーボード)
- ビデオカード(ビデオボード)
- 電源部
HDD や CD/DVD ドライブなどが原因でビープ音が鳴ることはない。
PC を起動するときに一回だけ短く「ピッ」と鳴るのは、 BIOS が正常に起動したことを示す音で、異常ではない。ただし、最近の PC ではこの起動音は鳴らないものが多いようだ。